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高島の猫たち

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この写真をご覧下さい。皆、耳に不妊去勢手術済みの印のカットがあります。
この仔達のうちの数頭はもうこの世にいないかもしれません。


この仔達は長崎の高島という離島で、Mさんという女性が手術をしながらお世話をされ、
地域猫として懸命に生きているたくさんの仔達のうちの一部です。

そのMさんから、8月16日に突然、耳を疑うような知らせが入りました。
「行政自ら捕獲機と麻袋で殺処分のために野良猫狩りをしている。
私が世話していた猫たちも数匹が行方不明になっている」
しかも「麻袋の中の猫を足蹴にしている。身内の者がしっかり目撃した。」
これはもはや動物虐待です。
(高島町役場改め高島行政センターはそのようなことをするわけがないと真っ向から否定していますが、実際に見た方がいるのは事実です。)



私は、これが事実なのかすぐに高島行政センターに電話しました。
すると、彼らは自ら捕獲して、長崎市動物管理センターに持ち込んでいるという事実を
ハッキリと認めました。
(これに関しては私以外の数名も電話で確認をとっていますので、あきらかな事実だと思われます)


一部の住民からの苦情により、島民に周知徹底しないままに捕獲は断行されていたようです。

行政が、所有者不明の猫を勝手に捕獲して処分することは許されることなのでしょうか?
野良猫問題を解決する策として、この短絡的かつ無謀な方法が最良と言えるのでしょうか?

私にこの情報を知らせてくださった、高島のMさんは動物病院が1軒もない、遠い離島で一日僅かの運行数の船便を使い、
獣医のいる長崎本土へと通いながら、こつこつとTNR(捕獲、不妊去勢手術、リリース)を続けて来た方です。
長崎本土のボランティアの協力を受けながら、島ではたったお一人で。
野良猫の数が多すぎて、とても個人でできる範囲ではないにもかかわらず、です。
それをMさんは今までも必死で行政に訴えかけて来ていました。

にもかかわらず、行政は一方的に捕獲を強行してしまいました。

Mさんの猫たちがどうして消えてしまわなければならなかったのか。
手術済みの印であるV字のカットが見えなかったのか。

管轄の環境省はこの問題の解決策として、今や大多数の国民の賛同を得ている「地域猫活動」を
推進していますが、その入り口は責任ある給餌とTNRです。
TNRをすると野良猫は必ず減ります。嘗ては20数匹いた猫が一匹も居なくなった、と言う話は
現実にいくつもあります。
(アメリカでは、捕獲処分よりもTNRの方が最終的には数が減ったというデータも出ています。)


高島行政センターの職員の方自らこうおっしゃいました。「野良猫はなかなか捕まらない」と。
「なかなか捕まらない」=「捕獲できない猫がたくさん」=「残った野良猫が繁殖を繰り返す」
捕獲して殺処分することで一時的には減ったようにみえるかもしれない猫の数は一年も経てば
元に戻るか或いはもっと増えているかもしれません。
なぜなら、乱雑な捕獲を繰り返すことで、ただでさえ警戒心が強く用心深いメス猫がますます捕まりにくくなり
TNRは困難を極め、Mさんの奮闘もむなしく、結果として繁殖を助長することになってしまうからです。
このような一時しのぎの殺処分ほどむなしいものはありません。
犠牲になった彼らのかけがえのない命は一体何だったのでしょうか?

高島行政センターの職員は「里親探しをする」と言っていましたが、8月19日に長崎市動物管理センターに問い合わせたところ、
「里親探しはしていない。全頭殺処分した。」とのことでした。
こんなことがあっていいのでしょうか。


週が明け19日、
Mさんは地元愛護団体の方に相談し、そこからこの高島の野良猫狩りについては市議の耳にも入ることとなりました。
またブログやツイッターなどで、この情報を知って、直接声をあげて下さった方も多かった様です。

驚いたことに、高島行政センターの対応は素晴らしい建設的な計画に変容していました。
今後、苦情を訴える一方的な意見に与することなく、動物愛護団体と連携をとり、動物愛護の精神をもって、住民とも話し合いを続け、
より良い方向性で問題の解決にあたるそうです。

また、私がお話しした担当職員の方は、ご自身が面識ある愛護団体の代表の方と話し合い、地元の有志の方々と協力しあい、志ある獣医師団に打診して高島での不妊去勢手術の実施を進めていきたい、とお話なさいました。
180度方向転換したようにも感じられ、にわかには信じがたかったのですが、本当にこのような形で取り組んでいただけるなら、応援したいと思っています。

つきましては今後もしっかりと高島の動向を見守り続け、高島の野良猫問題の推移について、当ブログにて報告していく予定です。

7月12日から8月17日まで、4回に亘って行われた野良猫狩りで既に32匹が高島行政センターから長崎市動物管理センターに持ち込まれたと聞いています。

彼らのためにも、この悲劇が繰り返されませんように。
                             byのらりん

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by whitegoldcats | 2013-08-26 12:09 | 街とネコ